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イタリアの展示会の日本人バイヤー招待枠

今でこそ、イタリアにとってそれほどたくさん買ってくれるわけではない日本だが、これまで長くイタリアのブランドを愛し購入してきた日本に対しては、イタリアの展示会のバイヤー招待枠は今でも多い。これまでどうもありがとう、と言うことと、今後も頑張ってほしい、ということであろう。イタリアにとってファッション産業はとても重要で、この業界にかける国の予算も多い。

私がお手伝いをしているミラノのバッグの展示会MIPELとファッション全般の展示会WHITE、どちらも日本人バイヤー招待枠というものがあり、渡航費とホテル代をICE(イタリア貿易振興会)から出る予算を利用してすべて負担してくれる、お昼は会場内のVIP・バイヤー・ラウンジで食事ができ、空港にお迎えのサービスまでついている。毎回日本人のバイヤーだけで6人から10数人招待してくれるのだから、さすがファッションの国イタリア。

展示会のコンサルタントとしての私の仕事の一つは、招待するバイヤーを決め、そのバイヤーと展示会会場を一緒にまわり案内すること。今回WHITEで招待した数人は、コロナが始まってから一度もヨーロッパに買い付けにこれていなかったそうだ。実際、コロナが広がり、移動ができなくなったということで、ヨーロッパには来ず、オンラインで買い付けをするのに慣れてきているお店も多く、それに慣れた会社は経費削減のためにそのまま継続しているしている。コロナ後航空運賃が大幅に値上がりしたことや、インフレや円安も大きく影響している。海外で買い付けをしたいバイヤーも多いが、なかなか会社が行かせてくれないようだ。

この度のWHITEの招待枠を利用し、久しぶりにヨーロッパの買い付けに来ることができたバイヤーは、やはり実際に商品を見ることの重要性を感じたようだった。以前から購入し続けてきているブランドは、バイヤーもブランドのことをよく知っているので、写真やオンラインでオーダーできても、新規ブランドを開拓するには実際に商品を見てからでないと素材感や着た感じがどうしてもわかりにくいと思う。

また、直接商品を見るということだけではなく、実際にヨーロッパに来てパリではパリの、ミラノではミラノの空気に触れ、この雰囲気をお客さんに伝えてほしいと思う。それもファッションの一部だ。

この招待枠をきっかけに、時々でも良いので今後またヨーロッパに買い付けに来てもらいたい。

Ciao!

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