Buongiorno ! takaoです。
留学や仕事である国に住み始めることになった人にとって、人種差別はとても気になることだと思います。
今からほぼ一年ほど前の2020年1月30日、ローマで二人の中国人観光客のコロナ感染が認められ、その二人がイタリアで一番初めての感染者とされました。特にこのコロナの初めの発祥地が中国だったので、レストランで「中国人お断り」などの張り紙がされていたお店もあり、問題になりました。
それから2週間ほど経ってイタリアではファッション関係の展示会やファッションウィークが始まったのですが、ミラノのバッグの展示会では、毎回展示会とイタリア大使館の方で日本人のバイヤー10人ほどを展示会に招待していたので、そのバイヤーを私の方で選ばせていただいていたのですが、大手百貨店のバイヤーさんはいらっしゃれませんでした。
その大きな理由は、感染を避けるということよりもアジア人ということでの風評被害で(その頃はまだコロナは、中国とヨーロッパでもある一部だけで感染が広がっているもの思われ、その威力も未知数だったので)、事件などに巻き込まれないように、ということだった様です。
コロナ広がり始めても、私は全く普通に生活をしていて、一度も差別的なことをされたことはありませんでした。しかし中には中国人と勘違いされて、嫌なことを言われた日本人もいた様です。
ただ、私はイタリア人はそんなに人種差別をする国民ではないと思っています。これまで長くミラノに住んでいますが、一度も人種差別的なことで嫌な思いをした覚えはありません。ちょっとからかわれたりしたことはあるかもしれませんが、それは日本人同士でもあることだと思います。
また、海外に住んでいる知り合いの話で、ある国では結構意地悪をされたり、差別的な言葉を投げかけられることがあると聞いたことがあります。
私がミラノに来た1989年頃は、フィリピン人やペルー人は結構いた様に覚えていますが、まだそれほど外国人は多くなかったと思います。ただ、イタリアに住む外国人は、いきなり増えたのではなく、徐々と増えていったので、「急に増えたな」と思う事はありませんでしたが、公共交通機関をたまに利用すると、やはり今ではかなり外国人が増えています。
外国人が増えてくると人種差別が増えるのか、それとも外国人が少ない時の方が目立つので人種差別をされやすいのかはよくわかりませんが、イタリアに来てまだ間がない頃は、イタリアの文化や習慣に慣れていなかったり、言葉もあまり喋れないので、ちょっと軽くあしらわれることもあるかもしれません。
しかしある程度言葉が喋れる様になると自分のこともわかってもらえるので、自分のことを認めてもらいやすくなってきます。時々差別的なことを言う人は精神的に健康ではなく、嫉妬していたり、文化的レベルが低い人が多いと思っています。
イタリアに来てすぐ、言葉もまだ今ほど喋れなかった頃に、電話で(まだインターネットがなかったので)工場に縫製の仕方の説明をしていたのですが、縫製の仕方を電話でするのは同じ言葉を喋る人間同士でも結構大変なのですが、今から思えば、相手のイタリア人のもよく我慢して分かろうとして聞いててくれたなと思います。笑
イタリアではコロナにかかった人に対してもおおらかで、先日も5人で食事をしていて、この中ので誰か知り合いでコロナに感染したことのある人いる?という話になり、隣に座っていた人が以前感染していたそうなのですが、その後別に問題があったわけでもなし。例えまだイタリアでの感染者の数が少なかったときでも、大変だったね、で済んでいたと思います。
日本だと、田舎の方で一人感染者が出てしまうと大変なことになる、と聞きました。それが日本良いところで、絶対にかからない様に注意することで感染者を増やさない、ということにもつながるのですが、それが原因で差別を受けることも多いですね。
日本ではよそものを嫌う、というのがあって、やはり私も小、中学生の頃引っ越しをしたときには、人の輪の中になかなか入りにくかったのを覚えています。しかしイタリアでは、新しいプロジェクトだったり、初めて工場に行くときなどでも、あまり居心地が悪かった事はありません。多分同じ日本人でありながら日本人のグループの中に入っていく方が少し入りにくいです。
イタリアは1861年にイタリア王国として国が統一されるまでは、色々な小国に分かれていて、それまでにもさまざまな国がイタリアに入ってきました。そんなとこもあって、島国の日本とは違って、よそからきた人でも簡単に受け入れるのかもしれませんね。やはり大陸と島国での違いはあると思います。
今住んでいるアパートの近くに中国人が経営しているバールがあります。最近中国人経営のバールがミラノには増えてきたのですが、一般的に中国人は黙々と仕事をしているだけで、あまり客と会話をしないイメージがあるのですが、そこのオーナー夫婦はとてもフレンドリーで、一人一人入ってくるお客さんの名前を読んで、元気にしてるか?と聞いてきます。
そう言った態度で接しているとやはりイタリア人も嬉しいらしく、その店はいつもたくさんの地元の人でいっぱいです。今はミラノはコロナの危険度でイエローゾーンになったので、夕方6時まではバールの中での飲食はできるのですが、あまりにもたくさんの客がそのお店の中にいるので、いつも朝のカップッチーノはテイクアウトにして家で飲んでいるほどです。
ということで、イタリアでは、私はそれほど人種差別はないと思っています。
先日のブログ「海外にいて日本人で良かったと思うこと!」も関連ブログとして読んでみてください。
Ciao !