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イタリアに住んでいて一番嫌なこと

  • 2021-09-09
  • 2021-09-14
  • Italia
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Buongiorno!

今日はイタリアの滞在許可証の更新に行って来て、イタリアに来て間もない頃の自分の事を色々思い出しました。

平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリアの生の情報をブログで発信しています。

イタリアの滞在許可証はおおまかに分けると期限の限られたペルメッソ・ディ・ソジョルノと、永久的なカルタ・ディ・ソジョルノという二つがあって、長くイタリアに住み仕事をしている人はカルタ・ディ・ソジョルノを取得することができます。

このカルタ・ディ・ソジョルノは5年おきの更新になりますが、私がこれを取得した時には永久的に、とあったので、そのままにしていたのですが、更新した方が良いらしく、特に現在のコロナの状況の中、色々とヨーロッパ内での移動が厳しくなっているので、この機会に更新しておこうとクエストゥーラ(警察署)に行くことにしました。前回クエストゥーラに行ってからかれこれ20年くらい経ちます。

本当久しぶりなので、イタリアに来てすぐの頃の自分の事を思い出したのでした…

当時はまだ滞在許可証の申請も更新も本当に面倒で、イタリア生活の中で圧倒的に一番嫌なことでした。今でこそ5年に一回の更新ですが、当時はイタリアに来てまだ間もなかったので、2年おきの更新が必要でした。

私の滞在許可証は冬に切れていたので、毎回寒いミラノの冬に更新となります。当時は本当にイタリアのイミグレーションオフィスのオーガナイズが悪かったので、アポなどはなく、警察署が開いてから行ったのでは中に入れません。確か朝の8時半ごろ開いていたと思うのですが、冬の寒い中、朝の4時くらいには警察署の外に並んでいました。それ一回で更新が終われば良いのですが、事前に人から聞いた書類を持っていくと、この書類が足らない、あの書類が足らないとまたやり直し、どうやら警察のイミグレーション担当者の間でも情報が共有されていないらしく、受付の担当者によって言うことが違うんです。初めのアポの時に足りなかった書類を用意して二度目に持っていっても次のアポの担当者が、「いや、これも必要だ」と言われるとまたやり直しです。寒い冬の時期に更新で滞在許可書の更新を三度くらいやり直したこともあります。

当時はネットもないので事前に情報を集める事ができません。それに日本だったらわかりやすい場所に必要なものを全て外に張り出し、それをみんなが事前に見てから準備する、とかあると思うのですが、インフォメーションを聞くのも警察署の中に入らないといけないので、とにかく外の長い列で待ってから入ることになります。

大変だったことを書き上げると本当キリがありません、寒い警察署の外で待って、やっと暖かい警察署の中に入り、中でもまた順番を待ってやっと、あと十人と言うところで時間になって、「また来い」と帰らさられたり、あと「3ヶ月したら滞在許可証ができているから3ヶ月したら来なさい」といわれ、行ってみたらまだできておらず、「あと1ヶ月したらもうできている」と言われるので、再度行ったらまたできておらず… その時も外で待ってから入らないといけません。だんだん私もそう言ったイタリアのやり方に慣れて来て、3ヶ月と言われたらわざと遅めに、もう流石にできているだろうと言う時期まで滞在許可証をもらいにいかなかったり、少しずつ私も賢くなってきて、イタリアのやり方に合わせるようになりました。

それから数年すると滞在許可書の更新のための書類を提出したら、滞在許可書の受け取り日の書いた半券がもらえるようになりました。なので、その受け取りの日に警察署に行けば良いのです。そのアポは4、5ヶ月後、一回そのアポの日が8月15日って書いてあった事がありました。この日はイタリアは祭日です。それでもまあ半券がに書いてあるから、と行ってみると案の定警察署は閉まってます。せっかくアポがあったのに、また他の日に行く羽目になりました。

他の嫌な事と言えば、寒い中、外に並んでいる時、並んでいる外国人のことを動物を扱うかの様な警察の態度、命令系でああやれこうやれ、対応の仕方も明らかに、人間に対してとる様な態度ではありません。でも、それは、国名は出しませんが順番抜かしをしたり、マナーのかなり悪い外国人も多く、毎日そんなマナーの悪い人を見ていると、確かに私があの立場であれば、そんな感じになったかな、とも思いました。また、海外から来たばかりで、ほとんどイタリア語ができない人もいるので、ストレスも溜まってそういうふうになるのかもしれません…

で、これはイタリア特有の面白い現象なのですが、ファッションの街ミラノでは、中には東欧などEUに加盟していない国から来る綺麗なモデルの子も時々その滞在許可書の更新の列の中にいるのですが、そう言った子はなぜだかVIP対応になっているのです。笑

その後、日本人、アメリカ人だけは別のルートから早く入れる様になったこともありました。国の方から圧力がかかったのだと思います。確かに一般的にマナーの良い人が多い日本人から言うと、あんな状況で待たされたり、警察にもあんな態度で扱われると本当辛いです。

ここ何年かは(私は最近更新してなかったので今回がはじめてになりますが)郵便局でキットをもらい、その中に入っている用紙に自分の情報を書き込んで、それを郵便局に持っていくと、そこからイミグレーションオフィスにそのキットが送られるのですが、郵便局で一回めの警察署で指紋を取る時のアポの日にちもキットを送った証明と一緒にもらうことができます。今回はそのアポがあったので警察署に行きました。

で、今日の話に戻ります。20年くらいぶりの警察署だったので、昔のことが思い出されました。それも最初の頃のアポの時の、当時イタリアの事を何も知らず、言葉もままならず、イタリア人に対する対応の仕方も全く知らず、イタリアのことを本当何も知りませんでした。あの頃の私はまだ青かったな、と懐かしく思い返したのでした。笑

今は先ず事前にネットで情報が集められるし、イタリアも大分オーガナイズされて来たので、今と当時とはかなり違いますが、今の私だったら、とにかく色々なところから情報を集め、ひょっとしたら「これも必要だ」と言われそうなものがあったらそれも持っていく。

警察の担当者となるべく楽しい雰囲気を作って、こいつは良いやつだ、と思ってもらう様にする。担当者に嫌われると面倒なことになります。一般的に担当者の人が男の人の方がスムーズに行苦ように思います。

今回は二つの部署に行かないといけなかったのですが、一人目の担当者は日本のマンガが好きらしく、二人目は(1人目もそうでしたが)私の地元広島のことが話題になりました。イタリア人は優しいので、私が広島出身というのを書類から知ると、必ずと言って良いほど、大変だったね、今はどうなの?と心配してくれます。これが話題に登ると、同情的になってくれるので、私としてはそこからかなりやりやすくなります。

ということで、過去の自分のことを思い出して懐かしいなと思ったのでした。

それからもう一つ、その頃のオーガナイズされていないイタリアと今とではかなりの進化が見られます。今回の滞在許可証の更新についてもそうですが、ことコロナに関することではイタリアは飛躍的な革新と進歩が見られたと思います。まずコロナワクチンの接種はかなり早い時期に始まりました。ワクチン接種のアポを取るのも全てオンラインで、とてもシンプルで、5分もあれば、アポが取れます。わざわざ電話などをする必要もありません。イタリアではみんなオンラインで予約が取れます。

ワクチン接種をするときも沢山の人が接種する大きな会場でも、ほとんど待つことなく全ての行程が15分あれば終わります。

今回のコロナ問題があって、イタリアのこの進歩にびっくり、イタリアに対する考え方がかなり変わりました、イタリアに住み始めて31年経って。

どこかの国は進歩したかな?

Ciao !

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