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イタリアの医療日本と比べると?

  • 2021-02-01
  • 2021-05-27
  • Italia
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私は親にかなり感謝しないといけないほど健康で、イタリアに来てからあまり病院に行ったことがありません。税金を払い、SSN(SERVIZIO SANITA’ NAZIONALE(国民健康保険サーヴィス)) に入っているので、自分担当のホームドクターを持つことができるのですが、あまりにも行く必要がなかったので、それもかなり長い間持っていませんでした。

Buongiorno ! 平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリアの生の情報をブログで発信しています。

病院で診てもらうには、直接病院に行くのではなく、まずオールマイティーのホームドクターに診断してもらい、ホームドクターはどの科の病院で診てもらうのかを患者に指示します。ホームドクターにお金を払うことはありません。

これまで病院に行ったといえば、生地の裁断中に間違って生地ではなく指を切った時や、ちょっとした手術をしたくらいで、風邪やインフルエンザなどで医者にかかることもないので、この点ではかなり国に貢献していると思います!

最近、健康診断などをいくつかやって、医療機関に少し触れることができたので、イタリアの医療は日本と比べて良いのか悪いのか、という事を今回の話題にしようと思います。

どちらの病院が良いかと言うことは一長一短あります。イタリアの良いところはSSNを通しての診察、手術、入院に関しては収入に関わらず無料ということです。一番初めの病院での診察の前にチケットと言って幾らかお金を取られる程度です。このチケットの料金はそれほど高くありませんが、以前に比べると少し高くなっているようです。

悪いところは検査や治療を受けるのに、かなり長く待たされること、医療従事者の質がかなりバラバラなところ。医師の専門がかなり細かく分かれているのは良いのですが、横の連携があまりうまく取れていないので、一つのことでも色々と病院を回されたり、それぞれ別々にアポを取っていかないといけないので、全てを終わらすのにかなり時間がかかってしまいます。

今回の私を例を挙げると、ホームドクターがお腹にあるホクロが気になるので、検査をしてもらった方が良い、ということで、血液検査、皮膚科、エコグラフィーでの検診をし、そしてホクロを除去してその検査もするように言われ、この4つのアポを取らないといけませんでした。

運良く今回はどれも割と早くアポが取れたのですが、一番最後のホクロの除去をした医師は、切ったところを縫ってくれたものの、抜糸はしてくれないということで、またアポを取って他の医者に抜糸をお願いしないといけませんでした。

それをするためにまた自分のホームドクターか病院に行って、Impegantiva(患者がすべき検査や治療の種類と内容を記した用紙)を書いてもらい、それからSSNに連絡して抜糸をしてもらうためのアポを取らなければいけません。これまで運良くすぐにアポが取れていましたが、結構時間がかかりそうなので、抜糸するために1ヶ月も待たされたらどうしようと思っています…

イタリアは日本と同様で老人が多く、労働者と年金生活に入った人との割合は、どんどん年金をもらう人の方高くなっているので、イタリアでも年々税金が高くなったり、年金をもらえる年齢が先送りになったりしていますが、それでも医療費が無料というのは本当にありがたいです。

まだイタリアに来てそれほど経っていなかったころ、虫に刺されて、病院に行ったところお尻の変なところに注射され、2週間くらい経ってからお尻が内出血し、かなり熱も持っていたので、4日間入院させられたことがあるのですが、その時はチケットのお金も支払わず、入院中の宿泊や食事も含め私は一銭も払いませんでした。

静脈瘤の手術で静脈の摘出をしたときもチケット代として3000円くらいしか払わなかったと思います。そんな感じなので、癌にかかったとしても無料で診察や手術が受けれるので、がん保険などに入る必要もありません。

その代わりかなり待たされます…

イタリアでの診察及び検査、場合によっては手術への流れですが、先ず、ホームドクターのところに行って具合が悪いところを見てもらう→ホームドクターは患者の悪いところを見て「~科に行って~を調べてもらいなさい」と診断、そのときホームドクターは患者がすべき検査の種類と内容を記した用紙(Impegantiva)を作り患者に渡す。このImpegantivaはオンライン上でも他の医療機関と繋がっているので、SSNやその後訪れる専門医でも内容が確認できる。→患者はSSNに電話しアポを取る。電話でImpegantivaの番号と、どの地域に住んでいるかを伝えると、SSNはオンライン上でその患者がどの科で何をしないといけないかわかるので、どの日にどの病院でアポが取れるかを教えてくれる。

ただ、ここが一番の問題で、私がエコグラフィーの検査をお願いすると(ホームドクターは10日以内の診察と記入)一番初めに取れるアポが4ヶ月後でした。アポが取れる日にちまでの期間がとても長いのです。

私のアポの話になりますが、SSNを通してアポが取れる病院は、SSNにアポを取るサービスを依頼している病院になるが、ミラノの2つの病院は、その2つの病院自身でアポを直接取っているので、そこに直接電話してみたら早くアポが取れるかもしれない。と言うことだったので、そこに電話すると、10日後にアポが取れました。先日その病院の受付に行ったときも、隣の人がアポをとっていて、一番初め取れるアポが12月だと言われていました…

以前私も静脈瘤の手術をしたときに、まず病院で検査してもらうのに7ヶ月待ち、それから4ヶ月後に手術のアポが取れました。ほぼ一年がかりです。まだ急病でなかったから良いですが… ただ、ホームドクターが診察し、急を要すると判断した場合は最優先で見てもらえるようです。私も帯状疱疹にかかった時、ホームドクターのところに行くと早く治療をしてもらえるmpegantivaを出してもらい、アポを取らなくても直接病院で診てもらうことができました。

今まで書いたやり方はSSNを通してのやり方で、ほとんどの人がこのやり方で治療しています。どうしても早く診てもらいたい場合、コストはかなり高くなりますが、私立の病院に行けばすぐに診察してもらうことができます。

さて、いつ抜糸をしてもらえるのだろうか…?

Ciao!

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