Buongiorno ! takaoです。
イタリアでは1月6日のエピファニアの祭日までレッドゾーン、外出禁止令が出ていますが、今日だけはオレンジゾーン、外出は許されていました。
日本からイタリアに来て仕事をすると、ずいぶんやり方も違い、根本的な考え方も違ったりするので、なかなか大変なことも多いです。
私は主にイタリアのファッションブランドの外部エージェントとして、契約しているブランドの販売をしているのですが、日本のファッション業界ではあまりこの機能はありません。またこれ以外で、いくつかの組織のイベントのオーガナイズや運営をしたりしています。
大きな違いを挙げてみると(イタリアでは)
- 無駄なことはやらない。日本ほど準備に時間をかけず、結構いきなり仕事を始める。
- 話がすぐに決まる。
- 個人の時間を尊重してくれる。
- 途中、色々変更がある。
無駄なことはやらない。日本ほど準備に時間をかけず、結構いきなり仕事を始める。
日本では日本人の几帳面で正確な気質もあって、仕事を始める前に準備にたくさん時間をかけて、何度もシュミレーションをしてプロジェクトにかかりますが、イタリアはそれほど準備がなく、結構いきなり本番に入ります。仕事をやりながら修正してゆく、というやり方です。例えば展示会に出展してもまだプライスが決まっていなかったり、商品ができていなかったりなど、ある意味準備不足すぎてこれで良いのかと思うこともありますが…
一方、コレクションが上がってきても、足らない商品があった場合、すぐに新しくデザインをしてそれが追加されることもあります。最近のように先が読みにくい時代では、まず行動して、様子を見ながら方向修正をしてゆくのも大切だと思うようになりました。プライスやサンプルは展示会では必要ですが… 笑
話がすぐに決まる。
イタリアの会社は小さいところが多く、すぐに経営者まで話が通じるので、物事の判断が早く、話が早く進みます。
個人の時間を尊重してくれる。
仕事を出す側としては、受ける側が出した仕事をきちんとしてくれさえすれば問題ありません。日本だと仕事の依頼主への遠慮やお客様へのサービスで仕事がない時期でも、常にお客様に対して対応ができる体制をとっていませんが、イタリアでは、仕事がある時期には当然仕事に全力で集中しなければいけませんが、それ以外の時期は、例えば私だと、連絡させ取れるようにしておけば日本や他の場所にいて仕事をしていても一切問題ありません。結構自由にやらせてくれます。
途中、色々変更がある。
最後になりますが、これには結構振り回されます。日本は1つの計画を決めるのにかなり時間がかかりますが、決まってしまうとある程度その計画に沿って仕事が進められます。
一方、先ほども書きましたが、イタリアでは準備に使う時間は最低限にして、修正をしながらやっていこうとするので、あまりよく考えていない状態でプロジェクトが始まってしまうことが良くあります。少しの修正なら良いのですが、かなり大きな変更が起きることもあるのです。
例えば、以前、ある大きなプロジェクトのために、10ヶ月前からそのプロジェクトに取りかかり進めていたのですが、そのイベントの1ヶ月前になって、やっぱりこのイベントはやめた方がが良い、と言う話が出てきました。このプロジェクトはあるところとのコラボレーションだったので、他もにパートナーがいて、そのパートナーもこれまで時間をかけてこのプロジェクトを進めていました。そして危うく全てキャンセルになるところでした。
うまく話をして最終的にはそのプロジェクトを進めることになったのですが、内容は全て変わってしまい、1ヶ月で全部やり直しになりました。こちらの仕事が遅れていたので、途中パートナーの方は全てがストップしてしまい、かなり迷惑をかけてしまいました。
このプロジェクトの変更で、もう到底間に合わないくらいに短時間で仕事を進めないといけなかったのですが、そう言った状況になってもイタリア人は何事もなかったかのように仕事を進め、最後にはちゃんと仕事を終わらせました。それも残業もなしで… びくりするほどのスピードで仕事を進めていました!
こんな感じのイタリア人ですが、なんの目的のためにそれをやっているか、と言うことはよく抑えてやっていて、途中経過よりも結果にこだわります。あっちこっち寄り道をしてるようですが、最後にはゴールを決めて終わらせます。
ただ、一緒に仕事をしていると、かなり振り回されてしまいますが…
Ciao !
注)一応断っておきますが、必ずしもどこの会社もここに書いてあるようなケースになるとは限りません、業種によって違いますし、色々な社風もありますので… あくまでも私がこれまでイタリアのファッションの業界で仕事をしてきた経験からの感想です。