Buongiorno ! 平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリア情報をブログで発信しています。
世界でも最も有名なMADE IN ITALYのファッションアイテム達、有名ですが、どう言ったところが他の国の製品と違っているのでしょう?
長くイタリアでファッションの仕事をしてきているので、その辺について今回は書いてゆきたいと思います。
私はメンズファッションのヨーロッパから日本への販売、その逆に日本から海外への販売もやっていますが、どちらかといえばレディースの販売の方がメインでやってきました。プライスは結構高めのものが中心で、お客さんであるお店もトップクラスのお店がメインです。
私が3つを挙げるとしたら以下の3つになります。
- デザインが良い
- 素材及び素材感が良い
- 仕上げに味がある
デザインが良い
イタリアではあまり斬新なデザインのファッションは生まれませんが、クラッシックでバランスの取れた、高級感のあるデザインの製品がたくさん生まれます。それは当然、イタリア人が好むファッションなのですが、この辺が世界の多くの人たちに受け入れられるところだと思います。
素材及び素材感が良い
イタリアは特に素材作りがとても素晴らしいと思います。シルク生地はコモ、ウール素材はビエッラ、革製品はフィレンツェと、それぞれの地方で得意としている素材の産地があります。
デザインはそれほど、斬新なものは生まれない、と言いましたが、素材に関してはかなり進んだ面白い素材や加工技術が生まれてきます。色々な新しい加工の方法が開発され、他の国では見ることのできない素材が多くイタリアから生まれています。
仕上げに味がある
決して縫製が完璧であるとは言いませんが、イタリアではとても味のある製品を上げてきます。
イタリアと日本との間に入っていて、いつもここが大きな問題になるのですが、日本人が求めるものは、縫製の美しさ、正確さなどが中心で、特に価格の安い商品は出来上がったものはつるんとした味気のない製品が多く、出来上がった商品に冷たさを感じることが結構あります。
一方イタリアの商品は、工場にもよりますし、かなり精度の高いものを作っている工場もありますが、一般的には結構縫製の縫いが曲がっていたり、ちょっとした間違えもあったりします。その代わり、一つ一つの製品に個性がある味のある製品が上がってきます。
私もこちらに長いので、そんなに細かなことは気にしないのですが、日本の消費者は製品の完璧さに厳しい方が多く、ちょっとしたこともでも不良になってしまいます。
ただ、日本に販売する場合はやはりそのマーケットにあった製品を納めないといけないので、クレームなどがあった場合は、メーカーにそれを理解してもらえるように努力しています。それで結構あるのが、他の国でクレームにならないものが日本だけクレームになるケースです。どちらかというと、それに慣れている日本のお店の方よりも、メーカーの方から「なんでお前のお客さんだけこんなに不良が出るんだ」と逆に怒られてしまうことが多いです。
特に革製品になると、自然の革を使っているために、生地のように革のどこを見ても同じように仕上がる、というわけにいきません。その辺は少し問題になってきます。
まあ、色々ありますが、世界の高級ファッションはイタリアを外しては考えられません。それだけ素晴らしい製品を世に送り出しているのだと思います!
Ciao !