Buon Anno!
本年もどうぞよろしくお願いします。
2020年は本当にあっという間に終わってしまいました。2019年の年末は日本で過ごしたので、年始は日本からミラノに戻り、そのままフィレンツェで行われるメンズファッションの展示会に出展し、それが終わってブダペストに行ったあたりから中国でなんだか大変なウィルスが流行り始めている、と言う話を聞き、2月半ばのミラノでのバッグの展示会があった頃から日本でもコロナが流行り始めている、という話になっていて、そのすぐ後、ちょうどミラノのファッションウィーク開催中、イタリア、特にミラノのあるロンバルディア州でもコロナが流行り始めている、と言ってたかと思うと、ファッションウィーク最終日のショーがキャンセルになり、あっという間にロックダウンに入ってしまいました。
まだ、ミラノがそこまでひどくなっているとは思っていなかったファッションウィーク中、ある展示会でそこのスタッフが、ミラノ郊外のスーパーではみんなが食料品の買い溜めをしはじめたので、物がなくなっている、と言って写真を見せてくれたのですが、イタリアでも買い溜めが起こるんだ、と他人事のように思っていて、そのまま家に帰る途中に近くのスーパーに寄ると、なんとそこでも肉と乳製品が全くなくなっていました。そこでこのコロナの深刻さを思い知らされました。

家の近所のスーパーでは肉と卵、そして牛乳が全くありませんでした。

夏には感染が大分落ち着いてきたものの、8月の後半、ヨーロッパの他の国でヴァカンスを過ごして帰ってきた特に若者が、また結構な数コロナに感染していました。9月ごろからまた感染が広がり、それでも決行したファッション関係の展示会は外国人はもちろんのこと、イタリア人もほとんどいませんでした。それから再度ロックダウンが始まり、クリスマス前に解除されたかと思ったら、クリスマス、年末年始で感染者を増やさないようにと再度ロックダウンが開始され、今に至っています。イタリアは1月4日を省いて6日までロックダウンが続きます。

と言う風に、1年中あれやこれやと色々な規則がものすごいスピードででき、それでもみんななんとかその規則についてきていました。春の第1回目のロックダウンでは、規則を守るのが下手なイタリア人がみんなマスクをするようになり、外出するな、と言われればみんな大人しく家にいて、私が31年もイタリアにいても知らなかったイタリア人を発見することができました。誰が1年前にイタリア人が外出時にマスクをしていると想像していたでしょう。
ただ、1年も続くと流石にみんなストレスが溜まり、お店やレストランなどは大きな経済的被害が出ていて、国の決まりも少しずつ守らなくなってきています。
私の関わるファッション業界もかなりの打撃を受けていますが、ファッション業界に関しては、もうここ何年か業界全体の業績が良くなかったので、決してこの度のコロナの問題だけでここまで悪くなったわけではないと思っています。色々と変えていかないことがあっても、その問題が先送りにされていたり、根本的なファッションのあり方も、ここ最近の市場にあっていなかったのだと思います。ある意味、今回のコロナ問題で先送りにせず、ここで本気になって今後のやり方ついて考えないといけないタイミングになっているのだろうと思っています。
ロックダウンでほとんどの仕事がストップしたので、5月ごろからこれまでお世話になってきたイタリアの良いこと、そして悪いことも日本にいるイタリアファンの皆さんに紹介しようとこのブログを始めました。初めてみると日本にはかなり多くのイタリアファンがいることに気がつき、住んで見ると色々大変なこともある反面、それだけ魅力のある国なのだなと改めて感じています。実際ここまで魅力のある国も少ないと思います。
また、ブログを書くために色々と調べているうちに、イタリアの新しいことを発見したり、特にfacebookにいただくブログへのコメントで、私自身気付かせていただいたこともたくさんあります。イタリア人にも協力してもらって、イタリア各地の情報を知らせてもらうようにもしました。正直、日本人が求めている情報と違うものもあるようですが、それがまたイタリア人なりのイタリアのアピールで、それはそれで面白かったです。
イタリアでは年末からコロナのワクチンが使われ始めています。まだすぐには行き渡らないだろうし、様子を見ないといけないことも色々あると思いますが、徐々に落ち着き、また早くイタリアと日本との間で行き来ができるようになって欲しいものです。
私も今年は2度ほど日本行きの飛行機のチケットがキャンセルになりました。アリタリアのチケットなのですが、なかなかうまい具合に対応してもらえなかったり、何度も何度も電話をしても通じなかったりしましたが、まあ、これもイタリアなんだな、と思っています。それでもまあ最終的にはなんとななる国でもあります。
2021年もこのブログをもっと面白くしてゆきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!
Buon 2021!
takao