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マザコンイタリア人

  • 2020-06-05
  • 2021-04-14
  • Italia
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マンモーネ(Mammone)、これはイタリア語でマザコンという意味です。一般的にイタリア人、特に男性はマンモーネが多いです。っていうかイタリア人の平均レベルでも日本のマザコンレベル。

Buongiorno ! 平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリア情報をブログで発信しています。

どれくらいマンモーネかというと、目に見えてすぐわかるほどマンモーネです。まず、家に何度も連絡します。自宅から通勤している場合、日に3度はマンマ(イタリア語でお母さんのこと)に電話をします。

会社についてすぐに「会社に着いたよ」、昼食の時に「これからご飯食べるよ」、会社を出る時に「これから出るから、パスタの準備しておいて」、という感じです。

18歳をすぎても実家から離れません。極端な話、結婚をしなければ50歳でも実家にいます。統計では、18歳から34歳までのイタリア人男性の三人に二人は実家に住んでいるそうです。90年の統計では51.8%が実家に住んでいたらしいので、当時に比べて現在はもっと増えていることになります。その理由は近年経済的に苦しくなってきている、仕事が見つけにくくなっているという問題もあると思います。

それで、よくあるケースなのですが、「一人で住むので家を出た」というので、どの辺に住み始めたのか聞いてみると、ほとんどの場合は実家のすぐ近く、それも歩いてせいぜい5分以内のところに住んでいます。

その中でも結構あるパターンだと、イタリアでは一軒家ではなく、アパート(マンション)に住むのが普通なのですが、「新しい家に住むようになった」と聞いて、どこに住み始めたのかと思っていると、実家のアパートの上の階だったり下の階だったりすることが多いです。

それだけではなく、独り住まいになって料理とか洗濯とか大変だね、というと、大概食事の時には実家に行って食べ、洗濯はマンマに任せているのが一般的です。つまり、ただ単に寝る場所が少し離れた、というだけなのです。家を買う時も、親が結構負担をしているケースが多いようです。

なぜそんなにマンモーネになってしまうのか?それは間違えなくマンマの責任なのです。マンマが子供離れできないのです。小さい頃から子供もそれに慣れているので、いつの間にかマンマがとても重要な存在になってしまうのです。

結構大きくなってもお母さんと手をつないで歩いたり、仲良さそうにしています。それこそ60歳になってもマンマ、マンマ言っています。最近は日本もだいぶ減ってきたようですが、反抗期というのは日本ほどなさそうです。

イタリア人は日本人に比べると一見マッチョそうに見えますが、蓋を開けてみると、いつもマンマの子供っていう、可愛らしい部分があります。

そうなってくると、結婚する時に奥さんがかなり大変になってきます。結婚するときは新しく夫婦ができたっていうよりも、夫婦+マンマになってしまうようで、マンマは結構息子の家庭の中にも入ってくるので、それが問題で別れてしまうカップルもあるそうです。

このブログを書くのにイタリア人の立場からその様子を見てみようとイタリア語でちょっとググってみると、マンモーネの婚約者を持ってしまった女性へのアドバイスがありました。

「マンモーネの彼氏を持ってしまうと、あなた達の行く末は三人での生活になってしまう。彼、マンマ、それにあなた、そう言ったことにならないように注意しなさい」と書いてありました。笑。結構大変そうです。

ただ、それもイタリア人の愛情の深さから出てくるものなのでしょう。私もマンマイタリアーナ(友達のお母さん)がいて、本当によくしてもらいました。向こうは私に何も見返りを求めているわけではないのに、いつも土曜日、日曜日は家に招待してくれて、「Mangia mangia Takao! (Takaoたくさん食べなさい!)」とたくさん食べさせられ、私の友達がいない時でも私だけ家族の中に入って食事をしていたりしました。週に3、4度行っていた時もあります。

以前私が住んでいた家は湿気が多かったので、日本に長い間帰る時に、「あんたの家は湿気が多いから、うちに洋服を置いておきなさい」と言われ、車と洋服はその友達の両親のところに置かせてもらっていたのですが、日本から帰ってみると、すべての服がもう一度きれいに洗ってあって、ジャケットなどはすべてクリーニングに出してくれていました。なんなら車までピカピカになっていました。本当に頭が下がるほどお世話になりました。こんなところもイタリアの良いところです!

Ciao!

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