これまでヨーロッパのファッションブランドを主に日本や他の国に販売してきていましたが、最近は日本から海外に販売するようにシフトしています。
日本にはまだまだ良い製品があるにも関わらず、日本の市場ではなかなかその価値に見合った価格で販売できない、というのがその大きな理由の一つです。日本の美的感覚は海外と比べても優れていますし、技術的にも細かな作業を美しく丁寧に仕上げます。それ以外でも不良品が少なかったり、不良品が出たとしてもきちんと対処してくれたり、仕事のやり方がとてもプロフェッショナルだ、ということも実際商売を始めて海外のお店から評価を受けることになると思います。
これまでもヨーロッパで多くの日本ブランドの販売をしてきたり、イタリアの展示会内で開催されるJAPAN BOOTHなどのお手伝いもよくしていますが、バイヤーは多くの場合「この商品は高い」といってくるものです。バイヤーは日本製が欲しい、という割には日本製の商品価格を伝えると高いといってきます。ブランドにお願いしてすこし下代を下げたとしても、ヨーロッパでの上代がお店の希望する価格帯になるわけでもありません。それをもっと安く販売しようと思うと質を落とさないといけません。そうすると、その商品がヨーロッパに入ってくると中途半端に高いそれほど質の良くない商品になってしまいます。ちなみに日本の商品をヨーロッパで販売すると日本の上代の倍くらいになります。
これがいつも問題になってくるので、私は高いけれど他ではない唯一無二の商品やサービスが提供できるブランドを、高い商品を販売しているお店に販売するようにしました。現在では商品の紹介をする際、「この商品は高いけれどそれ以上の価値があります」といって販売しています。そうするとなんということでしょう。最近ではあまり価格が高い、と言われなくなりました。逆に多くのお店ではうちのお客さんは良い商品であれば価格は気にしない、というお店が増えてきました。まあ、そういったレベルの高いお店に販売をしに行っているということもあるのですが…
現在力を入れて販売しているのは、最高級のカシミアの糸のみを使い、1枚からでもサイズに合った成型編みのニットの生産をするUTO、手織りの生地を京丹後の自社工場で織り、それを使ったネクタイブランドKUSKAを主にビスポークテーラーのお店に販売しています。
ちょうどKUSKAのヨーロッパでの販売の様子がTVで紹介されたので、是非みてみてください。
12月16日くらいまでは観れると思います。
この2つのブランドに関しては、また今度紹介します!
Ciao!