Buongiorno !
今日は日本でもだいぶポピュラーになっているジェノヴェーゼについて紹介しようと思います。
平成元年からイタリアのミラノに住んでいるtakaoです。イタリアの生の情報をブログで発信しています。
もう出来上がっているジェノヴェーゼペーストを使うと、パスタを茹でるだけで簡単に一品できるので、料理に時間をかけたくない時にはとても便利ですね。
イタリアのスーパーでは瓶に入って常温で売っていたり、冷蔵庫には新鮮なものがあったりで、たくさんの種類のジェノヴェーゼのペーストが販売されていますが、私が一番好きなのはよく行くスーパーマーケット「esselunga」(エッセルンガ)で生で販売しているものです。

冷蔵庫に入れないといけないので残念ながら日本に持って帰れないと思いますが、イタリアでキッチンが利用できる場合には是非試してみてください。
イタリアでは「ジェノヴェーゼ」で使われているペースト状のものをpesto genovese と呼び、ジェノヴェーゼペーストを使用したパスタ料理の名前はPasta al pesto genovese (パスタ・アル・ペースト・ジェノヴェーゼ)と呼びます。なので、イタリアではこのパスタ料理のことをジェノヴェーゼとは呼びません。
一方、Pasta alla genovese(パスタ・アッラ・ジェノヴェーゼ)というのはラグーソースを使ったナポリの料理なんです。なんだか面倒ですね… 笑
ジェノヴェーゼペーストは、一番初めはローマ時代にラテン語詩人の一人ウェルギリウスによって、最初のレシピは19世紀、Emanuele Rossi(エマヌエーレ・ロッシ)により「ニンニクとバジルのペースト」としてVera Cucina genovese (ヴェーラ・クチーナ・ジェノベーゼ = 本物のジェノヴァ料理)に記載されました。
以前はこのペーストを使ったパスタ料理を安く上げるためにラ・スペツィア(チンクエテッレのある県)とジェノバのほとんどの地域では残ったチーズの皮の部分が使われ、パスタより安いじゃがいもがパスタと一緒に入れられていました。きっとそこから今回作ったじゃがいもとさやいんげんが入ったジェノヴェーゼペーストのパスタが始まったんですね。
昔、農民の家で使われていたレシピには、リーグーリアの庶民の食卓では珍しかったパルミジャーノ・レッジャーノチーズは使われず、現在使われているサルデーニャのペコリーノチーズ(羊の乳からできるチーズ)ではなくジェノバのアペニン山脈の羊飼いによって手作りされたぺコリーノチーズが使われていました。この頃の庶民には現在と比べ香りも味も強いものが好まれたようです。
このペーストは伝統的に、ジェノヴァのプラー地区で栽培された、葉が小さく丸くなったバジリコジェノヴェーゼの葉を使用した物が最高の品質とされ、甘みがありデリケートなリグーリア産のエクストラ・ヴァージンオリーブオイルが使われています。
今回のyoutubeチャンネルtakao’s italian lifeでは、まだ日本ではまだそれほど知られていないと思うので、ジェノヴェーゼソースの中にじゃがいもとさやいんげんを入れたPasta al pesto genovese con patate e fagioliniの作り方を紹介しました。この二つの野菜を入れることによって野菜の甘さでペーストの苦味を抑える効果もあるようです。作り方はyoutubeの動画と概要欄で紹介しています。下にリンクがあります。
Ciao !
【ポイント】
ジェノヴェーゼペーストは火を通さず、他の器かお皿に入れパスタの茹で汁で少し伸ばして使ってください。バジルは熱が加わると香りが飛んでしまいます。
ニンニクの芯は、苦味が出て味が強くなるので取り除いてください。
じゃがいも(potete) 90g
さやいんげん (Green beans) 75g
バジル(basil) 50g
パルミジャーノ(parmigiano) 35g
ペコリーノ・サルド (pecorino sardo cheese) 10g
松の実(pine nut) 8g
ニンニク(garlic). 1辺
エクストラヴァージン・オリーブオイル(extra vergin olive oil) 60ml
大粒の海塩(sea salt). 小さじ1/3
【材料 (Ingredients) 】3人分
上記の2種類のチーズではなくパルミジャーノだけでも大丈夫。強い味が好みの場合は逆にペコリーノ・サルドだけでも大丈夫です。今回パルミジャーノとよく似ているグラーナパダーノを買ってしまったので、動画ではグラーナパダーノを使っています。
大粒の海塩は普通の塩でも大丈夫