↑写真 セレニッシマボートがパレードを開始します。(ph. Marco Santin, Venicetolive)
Ciao fioi!
皆さんは、レガータ・ストリカを見たことがことがありますか?
今日は、毎年9月の初めにイタリアはヴェネツィアで開催されるレガータ・ストリカについてお話します。これは、生きているうちに必ず一度は見て欲しい、ヴェネツィアの一大イべントです!
ヴェネツィアような水に囲まれた都市において、「船を漕ぐ」と言うことは、最も重要で古くからあったということは言うまでもありません。
年間を通して、特に夏時期には、スポーツイベントとして数々のヴェネツィアスタイルの漕ぎ方での、スポーツ競技としてのボートレースや、愛好家によるボートレースが行われます。
ヴェネツィアのレガータでは、ゴンドリーノ、サンドロ、マスカレタなど、さまざまな種類のボートを使用できます。重要なのは、ヴェネツィアスタイルの漕ぎ方(ヴェネツィアンローイング)をすると言うことです。ヴェネツィアンローイングは1人以上の漕ぎ手が船首の方向に向かって乗船し、立って漕ぎます。一人で1つのオールだけ使用し、それを木製の、職人が手で掘った湾曲した櫂受けに置いて漕がなければいけません。これはヴェネツィアのラグーンに古くから伝わる特有なスポーツです。特に昔から、水深の浅いヴェネツィアでは、こう言った平底のボートを使用する必要がありました。

レガータの起源は、13世紀にさかのぼり、カーニバル中のフェスタ・デッレ・マリーエで始まりました。その瞬間から、レガータはますます重要になり、宗教的な祝日の日やそうでない日に開催され始め、最も楽しみにされたイベントになりました。
19世紀半ばから、レガータの組織化はヴェネツィア市の任務となり、市はヴェネツィアンローイングの継承とその芸術性を称えるために毎年ゴンドラの漕ぎ手の間でレースを開催しました。 1899年の第3回アート・ビエンナーレの際、初めてこのイベントはレガータ・ストリカと命名されました。
イベント レガータ・ストリカ
今日、レガータ・ストリカの日は、その年にヴェネツィアで行われる大会の中で最も重要なイベントであり、観光客にも最も人気のあるイベントの1つです。イベントは主に歴史的パレードとローイングコンペティションの2つのパートに分かれています。

最初のパートは1950年代になって始まりました。運河に沿って16世紀の典型的な形のボート数十隻のパレードで、約30分間続きます。このパレードは、1489年にヴェネツィアのために王位を放棄したキプロス王の妻カテリーナ・コルナロに捧げた歓待の様子です。パレードに参加する歴史的なボートはビッソーネと言われ、この機会にのみ使用されます。それに加え、パレードの幕開けをする18人の漕ぎ手のボート、セレニッシマ、そして当時のように変装した総監とその他の人々を運ぶ、様々な16世紀仕様のゴンドラがいくつかあります。
そして最後は、さまざまな漕ぎ手の協会が、彼らの代表的なボートでパレーを閉じます。



レースは、ヴェネツィアのセスティエリ(6つの地区)の色で着色された9隻のボート間の挑戦で構成されています(元々はジュデッカ、ムラノ、ブラノも地区に含まれていました)。
スタートラインは、ヴェネツィア島の端、ジャルディーニディサンエレナの前です。そこから、ボートはサンマルコ広場の前を通過し、大運河に入り、サンタルチア教会の前に“giro del paletto”(ポールの周りをUターン)を行います。この時点から、ボートはカ・フォスカーリ(Ca’Foscari)宮殿の前にあるフィニッシュラインに向かって最後のスパートに入ります。
フィニッシュラインで彼らを待っているのは、この機会に特別に設置されたスタンドに座っている、レースジャッジ、市長、そしてゲストです。

現在大会は、若者、男性、女性のレースに分かれています。最も人気があるのが、男性の間でのゴンドリーニのレースです。ゴンドリーノというボートは、レガータ・ストリカのためだけに生まれ、ゴンドラよりも軽くて速いものです。 5回連続でこのレースに勝った人への特別な賞は「オールの王」で、今までに7人の漕ぎ手だけがこの賞を獲得することができました。
今年のレガータ・ストリカはコロナと言う特別な状況の中、安全対策を尊重して開催されました。
レガータ・ストリカは、何年にもわたって世界中にその名声を高めてきました。今日では、その魅力に誘われ、まずは船やボートの行列、そして競争を見るために何千人もの観光客が海岸に集まってきます。これは、ヴェネツィア人に取ってで、さえ今だに楽しみでたまらないいイベントです。ボートを持っている人は、少しでも近くでこのイベントを見ようと岸に沿って席をとり、午後は家族と一緒に食事をし、飲み、好きなチームを応援します。
皆さんもこの時期にヴェネツィアにいらしたら是非お越しください!
じゃあ 皆さん、また次のブログで!